浄土真宗本願寺派高岡教区の40歳以下の僧侶でつくる寺族青年会(初瀬部真亮会長)は4月8日、富山県高岡市伏木古国府の国宝勝興寺で、ウクライナ支援のためのチャリティーイベントを開く。歌手の加藤登紀子さんとウクライナ出身歌手によるライブや、音楽法要をはじめとする多彩な催しを通じて、広く平和の大切さを訴える。

 ロシアのウクライナ侵攻が続く中、多くの人が平和について考え、願う機会を作ろうと企画した。イベント名は「ナムナムサンガ」。南無阿弥陀仏の「ナムナム」と、サンスクリット語で集団を意味する「サンガ」を組み合わせ、「平和を願う集い」といった思いを込めた。収益は全て日本赤十字社などを通じ、人道支援のために使われる。

 ライブの出演者のうち、加藤さんはウクライナ支援のためのチャリティーアルバムを作るなど、平和や環境問題に積極的に取り組む。ウクライナ出身の歌手、ナターシャ・グジーさんは日本を拠点に活動し、日本とウクライナをつなぐ交流活動にも力を注ぐ。2人のソロステージのほか、共演も予定する。

 音楽法要は僧侶約30人が、エレクトーンの演奏に合わせて約1時間お経を上げる。途中、雅楽の演奏も織り交ぜる。eスポーツ大会もあり、小矢部市出身のプロによるトークセッションもある。

 僧侶がドリンクや酒を提供する坊主カフェ&バーも設ける。境内には約15のブースが並び、飲食や雑貨、障害者のアート作品などを販売する。

 村上昂文実行委員長は「ウクライナ問題だけでなく、貧困や紛争、災害などでつらい思いをしている人たちがいる。見て見ぬふりをせず、同じ世界に生きる人間として一緒に考える機会になればうれしい」と話す。

 当日は境内を無料開放する。ライブは前売り券(1人1万円、先着300人)を販売する。eスポーツ大会は年代別に実施し、参加者を募っている。出場無料。特設サイトに詳細を紹介している。問い合わせは実行委員会、電話050(3199)1775。