宮本輝氏選 第41回北日本文学賞

阪野さん(静岡)喜び新た 選者・宮本輝氏が祝福

梅沢北日本新聞社長(手前)から賞状を受け取る入賞の阪野さん。後方左は選奨の平坂さん、同右は木杉さん。左から選者の宮本氏と地元選考委員の奥貫、平田、林、八木、吉田の各氏、鞍田北日本放送常務放送本部長=富山市の富山全日空ホテル

梅沢北日本新聞社長(手前)から賞状を受け取る入賞の阪野さん。後方左は選奨の平坂さん、同右は木杉さん。左から選者の宮本氏と地元選考委員の奥貫、平田、林、八木、吉田の各氏、鞍田北日本放送常務放送本部長=富山市の富山全日空ホテル

 第41回北日本文学賞の贈呈式が26日、富山市の富山全日空ホテルで行われ、「催花雨(さいかう)」で入賞した阪野陽花(はるか)さん(44)=本名・阪野陽子、静岡県浜松市、映画館職員=に梅沢北日本新聞社長から賞状と記念牌(はい)、副賞100万円が贈られた。

 贈呈式には選者の宮本輝氏をはじめ地元選考委員らが出席。選奨に選ばれた「星の散るとき」の平坂静音(しずね)さん(33)=本名・真柴香、兵庫県神戸市、会社員=と「ある夕べ」の木杉教(きょう)さん(45)=本名・杉山泰教(やすのり)、東京都世田谷区、銀行員=にもそれぞれ賞状と記念牌、副賞30万円が贈られた。

 地元選考委員を代表して八木光昭聖徳大教授が「拮抗(きっこう)した作品がそろい、8時間も議論した。どれが入賞でもおかしくない良い最終候補作を選ぶことができた」と振り返り、宮本氏は「全体のレベルが高く、難しい選考だった。過去最高の1210編もの中から選ばれたことに誇りを持ってほしい」と祝福した。

 阪野さんはかつて白馬岳から富山の山々を見てあこがれた思い出を話し「雄山に挑んだ時は暴風雨に見舞われて撤退した。今回は日本でも困難な登山である北日本文学賞を踏破でき、とてもうれしい」と喜びを語った。

 同賞は地方から個性豊かな作家を輩出しようと昭和41年に北日本新聞社が創設。八木氏をはじめ奥貫晴弘(富山大名誉教授)平田純(県芸術文化協会長)林英子(第3回北日本文学賞受賞者)吉田泉(高岡法科大教授)冨樫行慶(僧侶・詩人)の6氏が地元選考を行い、最終候補作の6編から宮本氏が選んだ。

 入賞作「催花雨」は結婚できない男性の子どもを妊娠して実家に戻ってきた姉をめぐる物語。右往左往しながらも現実を受け止めていく家族を季節の移ろいに重ねて描いた。

 鞍田朝夫北日本放送常務放送本部長から阪野さんに、中島利明富山シティエフエム常務から平坂さんと木杉さんに、作品の朗読を収めたCDと記念品が贈られた。入賞・選奨作の朗読は後日、県内のラジオで放送する。

 

 【入賞・選奨作品朗読番組のラジオ放送】

 ◇北日本放送
 ▽「催花雨」2月4日午前11時―正午

 ◇富山シティエフエム
 ▽「星の散るとき」「ある夕べ」3日午前9―11時

 ◇エフエムとなみ
 ▽「星の散るとき」3日午後2―3時、同8―9時、4日午前8―9時、同日午後8―9時
 ▽「ある夕べ」10日午後2―3時、同8―9時、11日午前8―9時、同日午後8―9時

 ◇ラジオ・ミュー
 ▽「星の散るとき」「ある夕べ」4日午後7―9時