トップインタビュー2018

タチバナグループ代表取締役 橘 正則 氏

タチバナグループ代表取締役橘 正則

新時代の資源循環社会先導

 環境省は昨年、組織改革を行い、廃棄物リサイクル対策と放射性物質汚染対策を統合した「環境再生・資源循環局」を新設した。これにより旧組織にあった産業廃棄物課がなくなった。

 タチバナグループの橘正則社長は「産業廃棄物という言葉が消えたということ。つまりゴミはゴミでなく資源。製造工程で発生した廃棄物を別の製造工程の材料として使い、廃棄物をなくす“ゼロ・エミッション”が産業界の大きな流れになっている」と話す。自身が副会長を務める全国産業廃棄物連合会も今年、全国産業資源循環協会に名称を変える予定という。

 グループの前身は1949年創業の土石販売業。重機をいち早く導入し、土木建築、解体、運輸などに進出。廃棄物中間・最終処理、リサイクル、再生資材販売と事業領域を広げ、グループ内に“循環型社会”を構築している。

文化・工芸の伝統を生かして開店した「呉山 飛天」
文化・工芸の伝統を生かして
開店した「呉山 飛天」

 近年は「産廃処理業でなく製造業」として、分別精度の向上と商品開発に取り組む。グループ内のアイオーティカーボン社では、解体材や流木を使って高機能木炭を製造し、生活雑貨ブランド「炭草花」として消臭調湿効果のあるハンガーなども販売。今年はその高級ラインとして、素材やデザインにこだわった男性用シューキーパーを百貨店や専門店で販売していく。

 一方、橘社長は富山の建築文化や工芸にも造詣が深い。今年は「富山県つばき同好会」を設立し、日本固有のツバキの文化継承にも努めていく考えだ。その拠点として昨年、呉羽山にあった家屋を改築し、食事処「呉山 飛天」を開店。店内は解体作業で譲り受けた江戸期の格天井や水鉢、飛天の天井画、ケヤキの一枚板のテーブルなどと現代建築を美しく調和させ、敷地内にはツバキを植えている。「開発という名の下で、守るべき自然や文化が失われていくのは悲しいこと。地域の価値は次代に残していかなければならない」と語る。

アール・タチバナ株式会社

富山市二口町192 TEL.076-491-6330