【バンコク共同】ミャンマーの作家が書いた北朝鮮の金正日総書記の伝記が「不正確」だとして、ミャンマー駐在の北朝鮮外交官が出版社から在庫の約300部を「没収」していたことが31日、分かった。
この作家はヘイン・ラット氏。英語で書かれた金総書記に関する書籍6~7冊の主要部分をビルマ語でまとめ、総書記の伝記としてことし6月に売り出した。
同氏によると、在ミャンマー北朝鮮大使館所属の外交官2人が7月にヤンゴンの出版社に現れ、「事実関係が不正確で、2国間関係に害を及ぼす」などとして、出版社にあった残部を持ち去った。不正確とする内容について説明はなかったという。
同氏はミャンマー情報省に通知したが、ミャンマー軍事政権は北朝鮮外交官の越権行為について黙殺しているという。
北朝鮮の朴宜春外相が29日からミャンマーを訪問中で、軍政は外相訪問に配慮したとみられる。
ヘイン・ラット氏はこれまでに、同様の手法でオバマ米大統領、中国の故トウ小平氏、イランのアハマディネジャド大統領ら20人以上の伝記を執筆。金総書記の伝記は発売1カ月で約700部が売れたという。