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文化

国内外から1312編  第47回北日本文学賞、宮本輝氏選

2012年09月12日 00:00
国内外から1312編  第47回北日本文学賞、宮本輝氏選
国内外から1312編が寄せられた第47回北日本文学賞の応募作品。すでに地元選考委員による選考がスタートしている
 富山ゆかりの芥川賞作家、宮本輝氏が選者を務める第47回北日本文学賞は8月31日に応募を締め切り、国内外から1312編の作品が寄せられた。過去最多となった前回を下回ったものの、地方の文学賞としては依然トップクラスの応募数で、不況や介護、家族の絆など、さまざまな切り口で時代と人間を見つめた作品が寄せられた。1~4次に及ぶ審査を経て、最終候補作の中から宮本氏が入賞1編(正賞・記念牌(はい)、副賞100万円)と選奨2編以内(記念牌、副賞各30万円)を選ぶ。

 北日本文学賞は、新鮮で個性豊かな作家を地方から発掘しようと、1966年に北日本新聞社が創設。原稿用紙30枚という書き手の力量が厳しく問われる短編の文学賞として広く全国に定着している。

 故丹羽文雄氏が初代選者となり、第3回から故井上靖氏が引き継いだ。第26回からは、富山を舞台にした「螢川(ほたるがわ)」「天の夜曲」などで知られ、毎週日曜に本紙で「田園発 港行き自転車」を連載中の宮本氏が選者を務めている。

 半世紀近い歴史を重ね、文壇を代表する作家による単独選の魅力が全国の書き手や文学愛好者に浸透。2006年の第41回からは毎回、千編を超える作品が寄せられている。東日本大震災が発生した前回は、かつて目にしたことのない惨状に突き動かされるように多くの人が筆を執り、過去最多となる1415編の応募があった。

 今回も全47都道府県から作品が届き、過去4番目に多かった。最多は東京の231編で、大阪100編、神奈川99編と続く。地元の富山は前回より8編増えて69編だった。

 海外は8カ国から計13編が寄せられた。ここ数年は10編を超える作品が集まる。いずれも現地に住む日本人で、アメリカ、イギリス、ブラジル、ベトナムが各2編、アイスランド、中国、シンガポール、オーストラリア、ドイツからそれぞれ1編届いた。

 年齢は10代から80代まで幅広く、最年少は福岡県に住む14歳の男子中学生、最高齢は岐阜県の89歳男性だった。最も多いのは60代で、300編が寄せられた。50代が274編と続き、50代から60代の応募者が全体の4割余りを占めた。

 10代は17編、20代からは153編が寄せられた。この世代は、パソコンや携帯電話を使いこなし、メールやネットのブログなどに自分の思いをつづってきた。キーボードやテン・キーがペン代わりの「活字新世代」でもある。応募作は、恋愛や学校生活を軽いタッチで描いた作品や鬱屈(うっくつ)とした感情をストレートにぶつけた作品など、実感に基づく作品が届いた。

 職業別に見ると、定年退職を迎えた60代の応募が多かったこともあり、無職が最多の344人となった。会社員が172人、主婦が143人、自営業と会社役員が83人と続く。文芸同人誌に所属している人や、各地の文学賞で入賞・入選経験を持つ人など創作経験を積んだ書き手も多い。

 地元選考委員による選考はすでに始まっている。介護などの問題や、家族との確執、絆など身近な題材から物語を書き起こした作品が多い。選考委員の一人は「定年という一つの転機を迎えた60代からの応募が多く、老いや孤独にどう向き合うかをテーマにした作品が目立つ」と話す。

 いじめや疲弊する地方、就職難などの社会問題を織り込んだ作品、時代小説の形を借りて、現代に通じる普遍的なテーマを掘り下げようとした作品もあった。

 地元選考の結果は随時、北日本新聞紙上に掲載する。受賞作は来年1月1日に、本紙とウェブ新聞「webun」で発表する。

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